積水化学マルリノのグッドリノベーションストーリー。ご夫婦・セカンドライフ・1LDK+WTC。「心と住まいにゆとりを。適材適所リノベーション」のリノベーションストーリーをお届けします。

動線とレイアウトで
暮らしはこんなにラクになる

無垢材フローリングの大リビング

リノベーションにあたってご夫妻からのご要望は、まずリビングと和室をつなげること。そして水まわり、とくに洗面スペースを広く使いやすくすること。そう聞くだけならシンプルですが、とはいえ「まるっと」変える大リノベーション。工事途中のお住まいを見に来た奥様は、がらんどう状態のお住まいを目にして「こんなに家が素っ裸になるなんて!」と驚かれたと言います。その真っ裸の金岡様邸、数カ月後にはどう生まれ変わったのでしょう。

まずリビングは、和室とつなげて一面無垢材フローリングの大リビングに。ご夫妻の当初の希望が実現しました。さらに奥様がとくに気に入ったのは、洗面所とその横に設けた「衣裳部屋」と呼ばれているウォークスルークローゼットです。一般的なマンションだと、脱衣所に洗面台と洗濯機があり、その横にお風呂、というのがスタンダード。しかしそれが「狭くて狭くて不満」だった奥様のご要望に応えるため、洗濯機の置いてある脱衣スペースを洗面スペースとドアで仕切り、洗面室を独立させました。そして脱衣スペースと反対側にもドアを設け、そこから衣裳部屋につながるようにしたのです。そうすることで、衣装部屋から着替えを持って洗面所を抜け、お風呂まで一直線。動線がシンプルになったことで、朝の身支度がスムーズになったと言います。

かつてL型配置だったキッチンは、使いにくさを感じて壁付けのI型に変更。キッチンはリノベーションでもこだわる方が多い場所ですが、共働き夫妻の要望は「機能と収納重視」と至ってシンプル。壁付けなのでお料理にも集中しやすいとのこと。キッチンと言えばオープンタイプが主流の今ですが、自分たちにとっての使いやすさを見極めることこそ重要なのだと気付かされます。また、レイアウトで意外な発見だったのが、住まいの中心であるリビングに設けたPCコーナー。そこに無線LANのルーターを置かれていますが、そのおかげで無線が家中どこにでも届くようになりました。

「前の間取りだと無線LANが届かない場所があって、寝室ではインターネットが使えなかったんです。リノベーション時にルーターをここに置くことが決まっていたので、それに合わせてコンセントの位置もセンチ単位で指定して作ってもらいました」

何気ない点ですが、こうした小さな配慮ができるのもリノベーションならでは。まず暮らしがあって、そこに合わせて最適な住まいを作っていく。そうすることで、以前よりもずっと動きやすい住まいになりました。

リノベーション後の間取り

大切なのは、空間の役割を
決めてあげること

衣装部屋からお風呂まで一直線の動線

動線も良く、広さを感じられるようになった金岡邸。新しい住まいで暮らし始めて、気付いたことがあります。それは奥様曰く、
「一番の違いは、全ての部屋が生きていること。以前は、北側にあった寝室ともう一つの部屋はどちらもあまり使われていなかったんです。寒いし、暗いし、お掃除も手抜きになってしまって……結局、南向きのリビングへ来ることに。でもリビングも、和室部分は使っていませんでした。今は部屋ごとにきちんと意味がある。くつろぐ部屋、衣装を置く部屋、寝る部屋……無駄な部屋がないですね」一方でご主人も……

「北側にあったもう一つの部屋というのは、私の書斎でした。あまり使わないとはいえ私にとっては必要な場所でしたが、妻にとっては……。逆に私からすれば、妻のクローゼットが無駄でしたけれどね(笑)。今は衣裳部屋として共有できているので、二人にとって有効な空間になったなと思います」

使いやすく“生きた”住まいになったことには、セキスイからのある指摘も影響しています。実は金岡夫妻、結構“もの持ち”。それ自体は良いのですが、問題はものが家中に散在し、何をどこにしまえばいいかわからずさらに散在する、という悪循環がありました。そこでセキスイからは、用途ごとに部屋を決めるプランを提案。例えば先ほど出てきた衣裳部屋がまさにその代表。無駄なく空間を使うためには、まず空間の「役割」をきちんと設定することが大切なのです。

ちなみに、「北側の部屋が寒くて使いにくかった」という話がありましたが、その寒さ問題もリノベーションによって大幅に改善。窓を2重にするなど断熱性を高めた結果、あたたかに眠れる寝室へと生まれ変わりました。南側のリビングでは夜にエアコンを使っていると朝になっても室温は20度近くあり、起きたときも快適な住まいになったとか。電気代は以前よりも20%ほど下がったそう。

また、今回のリノベーションでは、以前設置していた床下暖房を撤去し、床を合板フローリングから杉の無垢材に変更。床下暖房がお気に入りだった奥様は足元の冷えが心配でしたが、無垢材のフローリングなら床暖なしでも十分暖かいとか。足触りもさらさらして「思わず笑ってしまうほど」の気持ち良さ。部屋にもぬくもり感が出て、温度だけじゃなく雰囲気もほんわりあたたかくなりました。

ライフスタイルや
豊かさのベクトルが変わった