積水化学マルリノのグッドリノベーションストーリー。ご夫婦・セカンドライフ・2LDK。「想い出が再びよみがえる。里帰りリノベーション」のリノベーションストーリーをお届けします。

大切な思い出は、
新しい家でもそのままに

使い込まれたこだわりの家具

長年愛用されているライティングビューロ
(※書き物もでき、収納もできる家具)

ところで、フルリノベーションされた真新しい藤村様邸を眺めていると、あちらこちらに使いこまれた家具が置かれていることに気付きます。キッチンの食器棚やテーブル、寝室のライティングビューロ、壁にかかったクラシカルな時計。これらはすべて、静岡のお宅からそのまま持ってきたものだそう。

「新居に持ってくる家具を基準にして、間取りや寸法を決めたんです。とはいえ特別なものではないのですが・・・」と奥様。しかしよく見ると、寝室のライティングビューロにはご夫婦のイニシャル、時計の裏にもご結婚後すぐの日付が。聞けば、30年前のご結婚当初から愛用されているものたちとのこと。食器棚はキッチンの壁にすっぽり収まり、整理だんすと天井のすき間は無駄なく収納スペースに。30年間愛用してきた家具たちが、新しい住まいにまったく違和感なくなじんでいます。

こうした「これまでの暮らしを活かす」工夫は、キッチンのレイアウトにも見られます。リノベーション前は壁側を向いていたキッチンを、リノベーション後は対面式に変更。カウンターの斜め前には窓が広がり、開放的な気分でキッチンに立つことができます。実はこれ、静岡のお住まいとほとんど同じレイアウトなのだそう。

「静岡の家はキッチンの前に窓が開けていて、庭が見えていたんです。だからそれがなくなってしまうのは寂しいかなって。レイアウトの並びも前の家と一緒。だから、使い勝手はそのままなんです」

リノベーションと言うと、暮らし方も一新させる、というイメージが強いもの。しかし藤村様邸を見ていると、これまでの暮らしで大切にしてきたものたちを、新しい住まいに引き継ぐことの大切さが分かります。思い出が、ふたたび生き生きとよみがえる。そんな気すらしてくるのです。

「こんなふうに、まるで全然違う家のように変えられるっていうのは初めての経験。だから、ちょっと不思議な感じがしますね」と奥様は笑いますが、その中にも、たしかに変わらないものがある。そのバランスを上手に取ることができるのも、リノベーションの醍醐味なのかもしれません。

リノベーション後の間取り

ごまかせない「プロの目」に、
マルリノの断熱性はどう映ったか?

断熱施工されたLDK

広さや使い勝手以外にも、藤村様がこだわった点がもう一つあります。それは、断熱。なるほど、空調設備の技術者ならではのポイントです。そういえば、もともとマルリノに興味を持たれたのも、「断熱リノベーション」というコンセプトに惹かれたのがきっかけでした。積水化学製の断熱材を独自で性能調査されるなど、藤村様の着眼点はまさにプロ! さて、マルリノの断熱性は、そんなお眼鏡に適ったのでしょうか?

「ひとことで断熱と言っても、その方法は各社でまったく異なるんです。だけど細かく質問すると、普通の営業やプランナーの方だときちんと回答できないんですよね。セキスイさんの場合、断熱材の技術に詳しい方から、しっかり説明していただけました。職業柄、こちらの質問にどう回答するかがどうしても気になってしまうのですが(笑)、技術的にも納得できましたね」

ご入居されたのは7月。まだひと夏を過ごしたばかりではありますが、リビングのエアコン一台で寝室の奥までしっかり冷えたことからもその性能は実感済み。リノベーション後はHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を導入し、家中の電力を可視化している藤村様ですが、数値的にもそれが表れているそう。例えばエアコンを使っても、電力使用量がそこまで大きくならない。断熱性のおかげで、エアコンを付けていない間も室内温度が上がりすぎていないことが分かります。これから冬がやって来て、断熱性をさらに実感できることでしょう。

また、現場見学会に参加した時に、強い西日が入り室内がかなり高温になることに気付いた藤村様。西側の窓には遮熱ガラスを入れてもらうように頼み、サッシの熱対策も万全です。

リノベーションじゃないと
得られなかった満足感。

リノベーションで一変したご実家のマンション

今回のリノベーションを機に、静岡から横浜へと生活拠点も移された藤村様。引っ越し後の暮らしについては、当然、いろいろな変化が起こっています。

「引っ越し前に苦痛だったのは、なんと言っても新幹線通勤。30分に1本の新幹線の時間に合わせて仕事もすべて終わらせなくてはならなかったので」とご主人。16年続いた新幹線通勤とも、もうお別れです。そして奥様にとっては、初の都会暮らし。近辺の商店街や電車で簡単にアクセスできる都内の人気エリアなど、いろいろな街を散策するのを楽しみにしているそう。さらにこちらではお仕事も見つけ、まさに新生活のスタート。「あんまりうろうろしていると、おいしそうなものとか見つけちゃってお金がかかるから、働きながら楽しみたいなと思って(笑)」と期待に満ちた様子です。ここがもう少し駅から近ければ、と思うこともあるそうですが、一方で、この満足はリノベーションでなければ叶わなかったともおっしゃいます。

「例えばどこかもう少し利便性の高い場所のマンションに引っ越したらって考えても、間取りやいろいろな面で満足できない可能性があったと思います。その点では、やはりリノベーションっていうのはすごくいい選択肢。自分の好みや考えを反映できますから」

そう語るご主人の横で、くすくす笑う奥様。「だって、こんな人いなかったでしょ? タオル掛けの高さをミリ単位で指定するなんて」 それにはたまたま話を聞いていた息子様も、思わず呆れてしまったとか。しかし、そうした小さなこだわりのひとつひとつこそが、住まいの快適さを形作っていくもの。こだわることで、無駄になるものは何一つないのです。

思い出のあのケーキを、
ふたたび焼く日がもうすぐ訪れる。