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結婚して、中古マンションを買って、子どもの独立を見届けて。幸せな日々を送った住まいも、気付けば築45年の老朽マンションに。結露やカビの悩みに限界を感じていた奥様が、無関心なご主人を説得するために取った作戦とは・・・?

すれ違いから始まった、ふたりのグッドリノベーションストーリーです。

マンション1階ならではの
問題を抱え、
我慢の限界か、頑固の限界か。

中山夫妻がこのマンションに移り住んだのは、今から22年前のこと。ご結婚されてから2回の引っ越しを経て、住み慣れた街に中古マンションを購入されました。1階の角部屋は、集合住宅というよりも「戸建感覚」があり、立地も申し分なし。引っ越し当時まだ小学生だった二人のお子様と、ご家族4人、たくさんの思い出を育まれてきました。

「ただ住み心地は・・・正直、良くなかったんですよ」

そう振り返るのは奥様。「もともと断熱もされていなくて、それで1階でしょ、いちばん冷えるんですよね。それに、あまり手直しもせずに20年も住んでいたものだから、いろいろ傷んでしまって・・・。とくに湿気がひどくてカビだらけ。そのせいでニオイにも困っていたんです」と、積もった不満を数えだすとキリがありません。ずっとリフォームを希望していた奥様に対し、なかなかGOサインを出さなかったのはご主人でした。以前のお住まいに強い愛着を持たれていたご主人にとって、老朽化による暮らしにくさなんて、なんのその。

「家は、雨露しのげて寝られれば十分。昔なんてずっと、エアコンすら使ったことない暮らし。風呂だって石炭をくべて、木の桶で、ひざを抱えてしゃがんで入って、そういうのが家だと思っていましたから。前のマンションだって、私は100%満足していましたよ」

実はそれまでも、ご家族の間で引っ越しの話題は何度か出ていました。でも、ご主人はもちろんそれにもNO!「子供のことも考えないと。この場所がね、子供たちには染みついているからね。子供っていうのはね、やっぱり自分の生まれ育った場所があってほしいの、無条件に」。住み慣れた土地を離れるのは簡単なことではない。そういうご主人の意見には、思わず納得してしまいます。ですが・・・そうはいっても、やはり我慢できないのは奥様。

「主人は本当に全然やる気がなくて、このままでいいだろうってそればっかり! 嫌なことは全部私がやりましたからね、お掃除とか。でも、ちっともきれいにならない。建物自体が古くなっているし、結露も起こりやすいつくりなので、いくら掃除してもきれいにならなかったんですよ。私はもう、本当に引っ越したくて・・・」

タイミングが、奥様の味方に。
流れを変えた
「リノベーション・セミナー」。

そんな折、たまたま1枚のチラシが奥様の目に留まりました。セキスイの「マルリノ」が開催する、リノベーションのセミナーのチラシです。引っ越せないならせめてリノベーションを、と思っていた奥様は、「これ、いいじゃない!」と興味津々。そしてその時ふと、その後の流れを変える妙案を思いついたのです。

「これ、主人に行かせてみようかしら?」

ご主人が言われるがままにセミナーに参加したのは、まったくタイミングが良かったからと言えるでしょう。ちょうどお仕事も順調に進み、経済的なゆとりも見えはじめたところでした。「だからまあ、行ってみようかという気になったんですね。でも、行ったらやっぱり、内容には説得力がありましたよ。セミナーでいろいろなリノベーションの事例を聞いて、それから隣の人同士で話をしてね」予想外に好感を持ったセミナー。さらにご主人が気に入ったのは、その後のセキスイの対応でした。

「セミナーが終わったあと、担当者さんがわざわざうちまで来てくれたのです。話しているうちにすっかり打ち解けてしまいましてね。私、実はかれこれ50年は営業の仕事をしているので、営業の質が良いかどうか、すぐにわかるのですよ。その点セキスイさんはね、押しつけとか強引さとか、一切なかった。適度にコンタクトを取ってくれて、妻からも不満は聞きませんでしたね」素人では分からない仕事をするのだから、やろうと思えばいくらでも手抜きをしたり、ごまかせたりできてしまう。だから多少リフォーム費が高くても、安心できるところに任せるべきだ。そうご主人は熱弁されます。

「信頼や安心感っていうのは、本当はお金には換えられない」

そうしてご主人が乗り気になるとともに、奥様のリノベーション欲もどんどん高まっていきました。ただ、最初からトントン拍子というわけではありません。ご家庭の事情で、せっかく始まったリノベーションのお話が、一度中断してしまったのです。それでも話が完全に消え去らなかったも、やはり、営業担当者の対応でした。「しばらく時間が空いちゃって、どうしようかとも悩んだのですけど、主人とやっぱりやろうかって話になったとき、ちょうどセキスイさんからお電話をいただいたのです。本当に、タイミングがよかったですね」

タイミングの神様に何度も味方された奥様。こうしてついに、念願のリノベーションが本格スタートしたのです。

家で好きなことをする楽しみと、
お客様をお招きできるよろこび。

家で好きなことをする楽しみと、
お客様をお招きできるよろこび。

もともと90㎡、3LDKだったお住まいを、ゆったりとした2LDKにリノベーションした中山邸。壁をすべて取り払い、全体をスケルトン状態にしてから間取りごと変えてしまう、大規模なリノベーションになりました。今回のリノベーションで真っ先に解決したかったのは、何といっても結露問題です。

「カビと結露、それがいちばんのリノベーション課題でした。でも私、カビがどうできるかすら分からないような素人でしたから、いろいろと大変で。インターネットはあまり得意じゃないので、いろんな情報を集めても迷うばかり。実は、途中でちょっと面倒くさくなってしまって・・・」そんな奥様にとって、セキスイからのアドバイスは信頼のおけるものだったと言います。普通であれば、壁紙を取りかえて終わりにしそうなところを、根本から見直す提案をしてくれたのです。

「前の家は本当に空気がこもっていて、壁も真っ黒だったんです。でも表面を取り替えて終わりじゃなくて、換気口をたくさんつける提案をしてくださって。24時間換気ですね。セキスイさんがそういった提案をしてくれたから、表面的なリフォームじゃまた同じことになっちゃうってことが分かりました」とりわけ結露に困っていた場所は、リビングでした。以前の中山邸は、住まいのちょうど真ん中にリビングがあり、それを挟むように、窓側に居室がふたつ、玄関側に居室がひとつある間取り。居室を通じてしかリビングに光が入らず、日当たりも風通しもイマイチ。湿気がこもりやすく、結露が起こりやすい状態になっていました。そこで今回のリノベーションでは、窓側にある2部屋のうちひとつをなくし、リビングダイニングを大きく拡げました。これによりリビングに十分な光が入るようになりました。また、壁の内側には断熱材をしっかりと入れて、見えない部分も抜かりなく。それによる居心地の変化といったら、奥様がいちばん驚くことに。

「朝日がこんなに入る家だって、リノベーションして初めて知りました。ただただ暗い家だと思っていたのです。今はだいたいリビングで過ごしていますね。ここで何でもやっちゃいますよ。お化粧も、お勉強も。そうそう、英語の勉強をしているのですよ。朝からラジオを聞いて、お茶を飲みながら。もともと好きだったのですけど中断しちゃっていて、リノベーションを機に、ここらでひとつ再開しようかって思いまして」

「信じられないことに、一番困っていた玄関側の部屋の結露もまったく出なくなりました。去年までの寒さを思えば本当に快適になって。そういえば音も静かになりましたね、ここ1階だからもっとうるさかったのですけど、本当に居心地がよくなりました」

家にいる時間がすっかり長くなったという奥様は、笑いながらこう続けます。

「今はこの家に一人でも全然平気(笑)。もう、楽しくて!」

そんなお気に入りのリビングですが、実はLDKのキッチン部分が、ちょっと変わったつくりになっています。キッチンとダイニングの間に仕切り壁があり、その両サイドが通り抜けられるようになっています。キッチンの左右どちらからでもダイニングにアクセスすることができるのです。奥様が「回遊型プラン」と呼ぶこの間取りは、セキスイから提案されたものでした。実は、その仕切り壁がある部分には、構造上外せない柱があるのです。今回のリノベーションでは、その柱を上手く活かすか、壁にしてすべてふさいでしまうかが、大きな悩みどころでした。「あの間取りは、私たちでは考えつかなかった」と奥様が言う通り、左右を通り抜けられる回遊プランによりLDKの動線が増え、暮らしやすくなりました。

リビングではもうひとつ、窓側にひとつだけ残した居室にも工夫を凝らしています。この部屋は、スライド式の引き戸で仕切られた洋室。引き戸を全開にすればLDKと一体化させて使うこともでき、一気に、開放的な大リビングに早変わり!こうした思いがけない提案のひとつひとつが、ご夫妻の信頼を獲得する要素となっていきました。

そういえば、奥様がもうひとつ喜んだことがあります。それは、お客様を呼べるようになったこと。隣でご主人は「おかしいな。俺は前の家でも人を呼べたよ? これは家に対する男女の認識の違いだな」と苦笑しますが、女性にとっては大きな問題。たとえばお手洗いひとつとっても、以前の住まいは洗面脱衣所を通らないとトイレに行けない間取りでした。そうしたとき、お客様に生活感の詰まった洗面所を見られてしまう恥ずかしさはきっと誰にでもあるはずです。そこでリノベーションでは、洗面所とトイレを独立させ、洗面所を通らなくてもトイレに行ける間取りに変更。こうしたちょっとした工夫で、来客時のストレスは随分減るものです。

すでに独立されている息子様が、奥様を連れてリノベーション後のお住まいに帰省された際、「旅館みたい」と大変気に入られたそう。こうした何気ない一言も、きっと奥様の喜びに変わったことでしょう。

今まで気づかなかった、
「クオリティ・オブ・ライフ」を知る。

今まで気づかなかった、
「クオリティ・オブ・ライフ」を
知る。

 新しい暮らしの喜びは、もちろんご主人にももたらされました。ですが、最初から気に入った・・・というわけではなかったよう。

「私はたぶん、まだ新しくなった家のハードルを越えていないんでしょうね。これから越えるところです。リノベーション直後は、自分の家だって思えなかったんですよ。これどこの家だ?って思いながら家に入りました(笑)。快適さが身体になじんでいなかった。でも、やっぱり人間ってのは、なれるものですね。快適さがじわじわわかってきて、だんだん、家に帰るとほっとするようになりました」
例えばそれは、足を伸ばして新品のバスタブにつかったとき。絶対に残したいと切望した和室で、い草の匂いを感じながら床につくとき。「こういう目に見えない、クオリティ・オブ・ライフって部分は、確かに認めざるを得ない。感覚的に、体温的にね」と、ご主人は快適さが徐々に身体になじんできていることを実感します。

「だから今となっては、リノベーションをやるなら早めがいいぞって友達にも勧めているのですよ。不満を抱えながらずるずる住んでいると、新しくていい環境で暮らせる時間がそれだけ短くなるわけです。我々の年齢になるとね、こうやってどうしようかなって迷っている人がいっぱいいる。だからそういう人たちに、言いたいのですよ。暮らしにくさを我慢して過ごすのじゃなくて、早くリノベーションしたほうが絶対にいいって」

こうして実現された、ふたりのグッドリノベーション。当初の気持ちのすれ違いや、中断するトラブルに見舞われつつも、最終的には住み慣れた街とマンションで、新しい快適を手に入れることに成功しました。ふたりにとってのクオリティ・オブ・ライフ。それは、ご馳走を食べるとか、高級品を買うとか、そういう贅沢ではありませんでした。快適なわが家で、少しでも長い時間を過ごす。それだけのシンプルなことだったのです。

「引っ越さないでリノベーションして、いろんな意味でいい買い物になりました」

「ここにずっといるのは決まったからな」

「そう、決めたの。今さらですけど、ね(笑)」