ご入居当初から長年ご家族を悩ませ続けた、結露とカビ。過去リフォームで改善取り組むも願い叶わず。住環境改善のリノベーションですっきり風通しのよい住まいに生まれ変わりました。

「マンションって、こんなもの?」
結露に悩まされ続けた20年。

 冬の朝。カーテンを開けると、そこにあるのは結露で濡れた窓。ワイパーで拭き取る。サッシにもパッキンにもカビが生じて、玄関には水たまり。それもワイパーで拭き取る。20年間、冬の間はずっと毎日。「マンションってこんなもの?」 そう思いながら――。

都内のマンションにご家族4人で暮らす大森様の日常は、まさに湿気との闘いでした。ご主人のお勤め先の社宅を転々としたのち、現在のマンションに居を据えたのは20年前。湿気の多さに気付いたのは住み始めてからすぐのことで、2月に入居し、数カ月後の春にはすでに北側の壁にうっすらとカビが発生していたと言います。

「それまで社宅を転々としてきて、きちんとマンションに入ったのは初めてでした。まず湿気のひどさにびっくりしましたね。これとどう付き合っていこうって……。最初のうちは掃除もがんばっていたのですが、カビと結露って追いつかないんですよね、毎日のことなので。途中からはあきらめモード」

そう語るのは奥様。とはいえ、ご家族が暮らす家なので、そのまま放置するわけにもいきません。冬場は窓や玄関の結露をこまめに取っていましたが、それでは追いつかず、入居10年目を過ぎた頃、ついに結露対策のリフォームを実施することに。大森邸、最初のリフォームです。ところが……

“だましだまし”のリフォームでは
解決どころか状況は悪化。

リフォームしたのは、湿気が特に多かった北側の二部屋。壁の内側に断熱材を入れ、窓をインナーサッシに交換しました。これでなんとか落ち着くだろう……と思いきや、期待は大いに裏切られ、結露はまったく収まらなかったそう。結果的に、二重窓の内窓と外窓、両方についた結露を拭く羽目になってしまいました。解決どころか、状況は悪化。
そうするうちに時が経ち、築20年を間近に水まわり設備の交換時期が近づきます。上のお嬢様は一人暮らしを始められ、末のお嬢様は間もなく受験に突入するころ。

「夫は基本的に夜寝るために帰ってくるので、(結露問題を)そんなには気にしていませんでした。でも、私が結構もう我慢できないな、と。当時のマンションは、一般的にまだ断熱材をそんなに重視していなかったのでしょうね、玄関を開けた瞬間から湿気たカビのにおいがすると、ここで生活していて大丈夫なのかなと思うほどでした」

早速ご主人のお勤め先の福利厚生部門からリフォーム会社を何社か紹介してもらい、その中からセキスイともう一社別の会社に話を聞きに行きました。「部分的なリフォームでは解決しないかも」と相談すると、どちらの会社からも、「水まわりも交換して、傷んだ床もリフォームして。小さいリフォームを何度もするなら、一度に大規模なリノベーションをされたほうがいいのでは」とアドバイスが。少しずつ、少しずつの対策ではカビは無理だとわかっていた奥様は、ついに、大規模リノベーションを決意されたのです。

限られた時間のなかでも、
ポイントを絞って効率よく理想を形に。

限られた時間のなかでも、
ポイントを絞って
効率よく理想を形に。

リノベーションにあたって、最大の課題はもちろん湿気対策。ですが、20年間暮らした住まい。間取りや使い勝手の悩みはその他にもありました。
一つは、内装について。カビによる壁の痛みはもちろん、フローリングの痛みや、全体的にダークカラーの建具、そうしたものを一新して、明るいインテリアにしたいというのが奥様の望みでした。

また、障害をお持ちのご家族のサポートのためにヘルパーの方が来られた際の動線への配慮や、普段過ごされるスペースの確保など、空間づかいの工夫も必要。間取りで言えば、これまで独立型だったキッチンも、もっと家中の様子が分かるように開放的にしたい……。
こうした要望を伝えたとき、「感覚的にわかってくれた」のがセキスイの担当者だったと奥様は振り返ります。

「他社のプランナーさんよりもお話がしやすかったです。私の興味のあることであったり……なんていうんでしょう、希望というか。こんな部屋に住まいたいとか、こんなものを飾りたいとか、そういうことが伝えやすかったです」

“感覚的”と奥様はおっしゃいますが、担当者はもちろんプロ。なにも感覚の共有だけに頼っていたわけではありません。奥様のご事情やご要望を深く理解し、その都度的確なアドバイスを出せるよう、担当者も配慮を凝らしていました。

たとえば、大森様には家事に加え、障害をお持ちのご家族のサポートなどもあり、打ち合わせやショールーム見学に自由に時間を割くことはできません。また、お嬢様の受験が始まるまでにリノベーションを完成させたかったので、時間の余裕もない。他社のプランナーが「とにかくたくさん見ましょう! スケジュールを空けておいてくださいね」と言うのに対し、セキスイの担当者は「こういうところを見てきてください」と短時間で効率よく決められるようなポイントを先に伝えてくれたとか。「たくさん見て決めてください、と言われても、決められなかったかも」と奥様。おかげで、許された時間の中で、自分の理想に合わせてスムーズにリノベーションプランを固めていくことができました。

冬の朝、カーテンを開けても結露ゼロ。
床の暖かさも「見事です」。

担当者との相性に加え、他社のプランと比べてセキスイが印象的だったのは「床」でした。他社が軒並み床暖房付きのプランを提案してくる中、セキスイが提案したプランは床暖のない無垢のフローリング。これまでずっと冬は床暖房を使用していた大森様は、「それで寒さは大丈夫だろうか」という不安がある反面、「床暖房があると床下からの湿気も発生して、今までと変わらないかも」という不安も半分。また、床暖房があると湯沸かし器のサイズが大型になるため、その交換費用も高額になるという悩みもありました。

「それで、床材のサンプルを送ってもらったんです。すると結構厚みもありますし、床下まで断熱するとおっしゃってくれたので、それなら大丈夫かも、と。床下の断熱まで提案してくれたのはセキスイさんだけだったので、それは決め手になりましたね」

普通のフローリングとは全く違う質感や感触にも惹かれ、結局無垢フローリングを採用することに。その結果、当初の心配は杞憂に終わり、ひと冬を過ごしても床が冷たいと感じることはなかったとか。これには奥様も、「見事です」と大満足。心配だった住まい全体の結露も、マルリノの特許工法による断熱性能のおかげですっかり解決しました。そしてそれを一番実感されたのは、やはり冬の朝。

「これまでは二重窓にしていても結露だらけだったのに、この冬はカーテンを開けてもどこも何ともなくて。結露除去に使っていたワイパーも、一度も出番がなかったです。もう本当にそれはビックリしました、こんなにも違うものなんですね」

さらに、しっかりとした断熱対策をしたことで、ただ結露が減っただけでなく暮らし方への意識も変わったと言います。

「マンションって、こうやって住めばきれいに保てるんだってわかりました。たとえば中途半端に窓を空けて換気するのではなく、換気機能を徹底的に使うとか。お風呂上りもすぐに窓を開けず、換気扇で中の湯気を出してしまったほうがいいなど、リノベーションと一緒に設備の使い方も教えていただきました」

家族の事情に合わせて
「あ、こんなに変えられるんだ」

家族の事情に合わせて
「あ、こんなに変えられるんだ」

無事解決した、大森邸の湿気問題。それでは湿気以外の部分は、一体どのようにリノベーションされたのでしょうか。

まずは間取り。最初にプランを提案されたとき、「あ、こんなに変えられるんだ」と驚かれたほど、キッチンの配置からリビングダイニングのつくりまで、ガラリと変えました。そのプランを考える際に、外せなかったのが障害のあるご家族のことだと言います。

「家族に障害があって、いろんな動きに介助が必要なのですが、スペースが足りなくて。特に玄関と、洗面所とお風呂まわり。男性のヘルパーさんがいらしたときは特にスペースがほしくて。あと、リビングの横にある和室を寝室にしていたのですが、独立型のキッチンからは目が届かず、結局リビングで過ごすことが多い。モノも散らかりますし、でも全部片づけるわけにはいかず……。一人でリビングの大きなテレビでDVDを観て、他の私たちはダイニングテーブの横に置いた小型のテレビを観る感じだったので、それぞれに居心地がよくなかったと思うんです。それで、DVDを観て落ち着けるスペースと家族がくつろぐリビングを分けたいとお願いしました」

そうしたご事情から、まずキッチンを独立型からオープン仕様に。襖を開けておけばキッチンから和室に目が届くようにし、安心して過ごしてもらえるようになりました。リビングと和室は隣接しながらも襖で緩やかに間仕切りできるようになっており、くつろぎスペースとリビングが、程よい距離感で共存しています。

また、キッチンの一角には、書類をしまえるスペースも設けました。これは保険や施設、行政関連の手続きで大量に発生する書類を整頓するためのもの。暮らしの事情に合わせた造り付け収納が作れるのも、リノベーションのメリットです。

自由で快適に過ごせる、
開かれた「テリトリー」ができた。

実際に住み始めてみると、独立型からオープンに変えたキッチンが、奥様の暮らしに特に大きな影響を与えました。

「以前は独立型でも壁にちょっとした窓をつけて、家族の様子を確認できるようにはしていました。それでもやっぱり閉じ込められた感はありますし、キッチンには床暖房がなかったので、足元が寒かったですね。夏もやっぱり熱がこもりますし、とにかく早く用事を終えて出ていこう、と思っていました。でも今は、キッチンにいても家族の表情が見えるし、リビング付近の様子もわかる。キッチンの隣が娘の部屋ですが、壁に小窓を設けたので娘にも声をかけられます」

今までは、なんとなく「閉じ込められている感」があったというキッチン。それが今では、まさに「家の真ん中」になりました。「だれも手伝いに来てはくれないですけど(笑)」と笑う奥様。でも、自分一人でも快適に過ごせる空間ができて、「私のテリトリー」という感覚がちょうどいいとおっしゃいます。

そんな奥様のテリトリーに、ご主人様やお嬢様が入って来ることも。それは、キッチン脇のデスクに置かれたPCを使うため。ここには先述の書類収納スペースがあるので、何かと用事があるのだとか。閉ざされたキッチンから、家族が自由に行き来でき、家中を見渡せる開かれた場所へ。家で過ごす心地よさが、まるで違うものになりました。

我慢をやめたら、
きっと暮らしはもっと広がる。

インテリアに関しては、従来のダークカラーの建具から、明るめのものへと一新。先に床材が決まっていたので、それに合わせてホワイト系のインテリアでまとめました。キッチンや和室をオープンな設計にしたことで窓からの光も家中に行き渡るようになり、室内の明るさがぐっとアップしました。これには、訪れるお客様も「明るくなった」と驚かれます。そうそう、お友達を気兼ねなく招けるようになったのも、リノベーションのおかげだとか。

「以前は湿気で玄関がにおうのでためらいがちでしたが、いまは気にせず『どうぞ』とお迎えできます。遊びに来られたお友達も、『水まわりの配置も変えられるんだ!』って驚いていますね。年齢的にもリフォームやリノベーションを考えている方が多くて、そのうち一人は真剣にリノベーションを検討していますよ(笑)」

拭いても拭いてもキリのない結露や、片付かないリビング、居心地の良くないキッチン。そうしたものを我慢しながら暮らすには、どうしたって限界があるもの。小さな改善を繰り返すなら、一度にガラリと変えてしまったほうが効率も良いし、何より気持ちがスッキリします。

我慢しない暮らしを選んだら、空間とコミュニケーションが、すーっと広がった。そんな気持ち良さを感じる、大森邸のグッドリノベーション・ストーリーでした。